2023年08月18日

海のサバイバー、空のサバイバー  

前回ジャングルで40日間生き抜いて生還した姉弟の話をした。今回は海と空の危険な旅で生き抜いたサバイバーの話。サバイバーと言うとカッコいいが、実は密航者の話です。
海のサバイバー、空のサバイバー  
から船の密航と言えば救命ボートにもぐりこむのが常道だったが最近はちがうようだ。先ごろカナリア諸島のラスパロマスに入港した大型タンカーに乗っていた四人の密航者がスペイン港湾当局者に拘束された。このタンカーは西アフリカのラゴスから、10日間の航海を経てラスパロマスに着いたもの。四人の密航者は舵柄の上に座っていた。舵の上は四人が横並びに腰かけるほどのスペースはあるが、波をかぶってもつかまる手すりはない。密航者たちは船の行き先も知らず食料持参でここに座り10日間のクルーズを過ごした。ここは波にさらわれる危険はあるが、航海中に船員に見つかることもない密航者の特等席だ。


海のサバイバー、空のサバイバー  
10日間という密航は短い方だが、もっと短期間で密航したい向きには空の密航がある。(有名なG社長がやった楽器箱に隠れてビジネスジェットに潜り込むテは費用がかかりすぎる)アフガニスタンやイラクの混乱時にしばしば見られた手段は大型輸送機の降着装置収納庫(車輪の格納空間)に潜り込む方法だ。降着装置は通常機首と胴体中央部左右の三〜五ヶ所にある。密航者は空港の見張りの眼をくぐり、出発直前に降着装置にもぐりこむのだ。しかし問題は二つある。①降着装置の中が狭い事。とても人間がひとりくつろげるスペースではない。タイヤを収容する機械は余分な物を容赦無く押しつぶすだろう。②超低温と希薄な酸素。ジェット旅客機や大型輸送機が飛ぶのは高度一万メートルの高度。気温は摂氏マイナス35度の世界で酸素も薄い。普通の人間にはとても耐えられない。そこを5〜8時間飛び続ける。(発見後に治療を受けて奇跡的に生還した密航者もあるけど)まあ、空の密航もおやめになった方がよろしいでしょうね。






Posted by はじめ at 08:10│Comments(0)
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