2023年02月27日

たまにシャバに出てみたら  

人が所用あって日帰りで奈良に出かけた。物見遊山じゃない。直行直帰の急ぎ旅。二年ぶりに乗るひかり号だった。やっぱり新幹線は普通席でも飛行機より足元がゆったりしていい感じ。ユーロスターやTGVは2x2席だから足元も通路も狭い。けれど揺れと騒音は新幹線の方が大きいかな。だが新幹線の高速走行の安定感は凄い。粉雪が舞う関ヶ原をぐんぐん走る頼もしさは圧巻だ。車掌さんの車内放送の英語もちょっぴりサマになってきた。デビュー半世紀でハードにソフトが追いついてきた感じ。

都駅で私鉄に乗り換えるため駅ビル内を歩いて驚いた。まるで航空母艦のなかみたいな混雑と騒音だ。ひとびとは壁に埋めこまれた機械で切符を買う。機械に向き合い経路を確認してお金を投入する。生きた駅員から切符を買いたいと思ったら、カウンター窓口の長蛇の列に並ばなければいけない。係におずおずと質問すると早口の日本語が返ってきた。まるで黒澤明の映画に登場する役者たちみたいな早口言葉。半分は聞き取れない。案内地図や広告パンフレットはグラフィックデザインの奥義に基づき美しく心地よい色使いと瀟洒なレイアウトだが、活字は小さく文字の色は淡い。老いた仙人の視力に余る。地図も同様だ。美しさよりもっと見やすさ、わかりやすさを優先して欲しい。
たまにシャバに出てみたら  
ただしい一日で用事を済ませた。世の中の活気が否応なく全身に染み込み、帰りのひかり号でドッと疲れをおぼえた。日ごろ竹林でゴロゴロしている仙人には必要な刺激になった。日本はこの先どんな国になるんだろ?やっぱりのんびりした暮らしがいいな、仙人は。







Posted by はじめ at 17:27│Comments(0)
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